(本件は、トルコのクーデター事件を深堀する内容ではありません)
トルコでクーデター未遂事件が起きました。首謀者は、エルドアン大統領の政治のギュレン氏だと言われています(ギュレン氏は否定しています)。トルコは、中東の中では先進国なので、その先進国でクーデターが起きた、という事は独裁国家や、宗教国家がクーデターで解体されるのと比較して大きな違いがあるように感じています。
■政府に対するアクション
今回はクーデターという事ですが、政府に不満があるときのアクションは様々あります。民主的に議会で解決する。武器を持って結集し政権を倒し革命を起こす(反乱・クーデター)。ガンジーの様に武器を持たないで政府の理不尽な法律や政策には従わず抗議する(法律を守らぬ抗議)など。
法治国家なんだから法律を守るのが当たり前、という考え方はその通りです。全員法律を破り続けたら国は存続できません。しかし、今までの歴史の中で、法律やルールを破っても、許される時があります。勝てば官軍です。
ガンジーはインドの指導者ですが、インドで運動する前にアフリカで、政府の人権無視の法律に対して、法律を守らない、罰は受ける、という抗議運動をしました。インドでの「塩の行進」も塩の税を払わない、塩はイギリスの会社だけが作っていい、というルールを破って抗議しました。この後 捕まりますが、法を破っても賞賛されることがあるのです。世界で革命が起こる際には、もちろん法律は守りません。武器を持って戦います。人が死にます。それでも勝てば、その戦った事は許されるのです。
■色々な革命やクーデターの原因
トルコでは、クーデター発生の原因はトルコの政教分離の政策に反発するところから来ている、という報道があり、真実は分からないものの、政権転覆、独立運動の理由は様々です。
考え方が違う、宗教が違う、政府の方策が的外れないしは理不尽で自分たちが不利益をこうむり続けている、改善の兆しはない、という事であれば、革命に対して大義名分がつきます。過去の色々な国は理不尽なことをたくさんしてきました。政府が権力を握りすぎて色々出来なくするために三権分立があるのです。
今の日本では、そんな革命を起こす、と思っている人が多いとは思えません。経済が割と上手くいっているからです。失った20年と言われていても、失業率は、ひどい国の25%とか10%比べて5%と(あくまでも比較の話ですが)悪くありません。経済が悪くなると、反乱因子がボウフラのように発生して、クーデターを後押しする力になるのです。経済が悪くなり、治安部隊(警察)までコントロールできなくなると政府転覆の可能性が出てくると考えるのです。
という事は経済がいいという事は平和につながる。企業が利益を追求する事で雇用が生まれ、国が財政難にならず、政府機関をしっかり維持し、社会保障で弱いものを助け、平和が維持されるとは、経済がうまくいく、経済成長する、という事は、素晴らしいものではないでしょうか。