東芝、オリンパスの不正会計事件から見る不正を黙認する土壌について

まとめると・・・

1、東芝の不正のからくりは部品販売からの買戻し

2、オリンパスは不正をついた人間が追放された

3、不正が起こる土壌は株の持ち合いなどが1つの要因

 

東芝の不正会計問題。不正会計のからくりとしては、自社のパソコンを作るのに、部品組み立て会社に一度 東芝の部品を買ってもらい、組み立てたものを東芝が買い取って、販売するフローの中で、部品を買ってもらう所が売り上げとして計上できることを利用して、決算を良く見せると言うことでした。

 

投資家が損をするという事で考えると法律に引っかかり株価が下がることは避けなければならないし、きっと、部品会社には、負担をかけているでしょう。東芝の部品を高く買わなければいけない、場合によっては、高く部品を買って、安く東芝に売り戻すことを強要していたのかもしれない。少なくても部品を高く買ってもらうことは強要していたはず。

 

更に、不正期間中に資金調達をしていたとのことで、金融会社をだましたと言っているので、おそらく、決算書は四半期以上の期間でしか見ていなかったものが、今後は、月次決算などを見る事が必要になるかもしれないですね。

 

オリンパスも2011年、損失を隠すために買収していない企業を買収したようにして、不正会計が発覚したが、発覚させたのは、着任早々、内部告発を受けたイギリス人社長で、会長や副社長の辞任を促したが、返って自分が解任されてしまったのです。

 

不正を黙認してしまう土壌が日本にはあって、まず、1940年に、企業が国のいう事を聞くように株式の発行を制限し、政府の息のかかった銀行からの融資でしか、資金調達できなくしたこと。この事で、新しい資本を調達させると、国が戦争のために企業を動かし易くなる、という事があり、株による経営権の取得が出来辛い状態となり、

 

また、1964年に、資本の自由化が求められ、企業は外資に経営権を奪われない様に、株式を互いに、持ち合い守り合いました。それが、経営に緊張感を無くさせることでもあり、新しい風を入れ辛くして、上司のいう事を良く聞く人間が出世し、経営者になることで、悪いことも指摘できない状態となり、東芝やオリンパスなどの事件に繋がっているともいえます。相談役、会長、名誉会長など取締役が並ぶと、経営者が変わっても、権力は社長にはなく、その上にいる人たちが持っているのだと想像します。

 

日産の経営危機で来たカルロスゴーン氏が、会社の経営が悪くなったのに株式の持ち合いをしているとは何事だ、株を売って投資に回せ!と指示するような正しい判断が正しいと評価される会社であるべきですね。