まとめると・・・
1、独裁は悪いイメージがある。
2、いいリーダーの独裁であればいい方向に向かう。
3、民主主義も、悪くなる場合がある。
独裁政治と聞くと悪いイメージがあります。ヒトラーなどが思い浮かびます。悪いやつが、権力を盾に、正しくない事を推し進め、国民に負担をかけ、文句を言う人を弾圧する。本当はこの政権に倒れてほしいのにかかわらず怖くてものが言えず渋々付き合っている。これだけみると確かに悪い。戦時中の日本が軍国主義で言論統制を張っているのも独裁体制と言え、独裁政権の国で民主主義を求めるために運動が起こることも多いので、やっぱり独裁は悪いんだと思ってします。
ちなみに、独裁政治と対になる反対語は民主主義ではありません。なぜなら、民主主義の中で、常に勝ち続ける議員を確保できた場合、その党の独裁と言えるからです。ヒトラーも民主主義の中で生まれたヒーローで、人気取りのために一部の民族を排除し、言論統制を行いましたが・・・。何が反対語かは分かりませんが、長期の独裁政権の反対語は、政権が定期的に入れ替わる民主主義、ということは言えるかもしれません。
独裁政権でも悪いと思ったら、民衆が選挙でその政党や大統領などに投票しないことで、独裁政権は崩壊します。それは、やはり民主主義の原理がちゃんと動いているのでしょう。しかし、政権を守るために、言論統制や弾圧をすることで、文句の言えない恐怖の独裁政権が誕生するのです。
では、民主主義はどうなのでしょうか。国民が選挙でいい政策をもつ人や政党に投票して民意が政策に活かされる。なんて素晴らしいのでしょうか。
しかしここで一つ落とし穴があります。
もし、民主主義は、国民の民意が反映される。では、国民全員がが何も考えず、なんか恰好いい、可愛い人に投票する様になったらどうなるでしょう。国会議員になるために、言い政策を打ち出すよりも、イケメンや可愛い子を立候補させて、党のシェアを伸ばす。そうすることで、それが国民にとって悪であっても党が権力を持ち、自分たちのやりたい政策を実現できる体制、独裁体制になって叶ってしまうのです。
逆に独裁体制で、いいなと思う例は、戦後直後のGHQの支配下の日本。アメリカに占領された、という事で、国民はいう事を聞きます。投資対象となる調子のいい軽工業ではなく、これから発展させたい重化学工業を優遇したことも発展の要因だと思いますし、政府は国民が嫌な政策は、GHQがこう言っているから我慢してね、と国民に押し付けることもありますし、理不尽に資産家の資産を奪ったりしているのですが、経済の発展を考えた際の近道を取るために、必要な施策だったから高度経済成長のなみに入っていけたのだと思います。資産家からすれば、ひどい政策で、経済をまともにするための施策としてはよい施策、見方によって評価は変わります。
つまり独裁政治でも、非常にまともなリーダーや、政党が指揮することで、国はいい方向に向かう。しかし、独裁政権は権力が集中するため、腐敗しやすく、弾圧などが起こりやすい構造になっていて、腐敗や、悪いリーダーが指揮することが問題なのです。
民主主義も、国民が思考を辞めた途端、プロバガンダに簡単に洗脳されて、いい方向の政策と気付けずに反対することもある。改めて国民、自分が教養を装備して、正しい判断が出来るようにすることが必要なのだと感じます。