今回は領土問題の基本的な考え方を話していければと思います。
領土問題は、お互いの国がそれぞれここは自分の領土だと、主張します。それで紛争や戦争に発展する事もあります。第二次世界大戦後は、戦争による領土拡大が禁止されたので、ISの様な国際法関係ない、と言う所以外は領土が増えないという事になります。
国同士が言い合いになって落としどころがない時、国際司法裁判所を使いますが、片方が拒否をすれば、審判が出来なくて、強制力がありません。という事は負けると分かっている裁判は受けないという事が出来るんです。今の尖閣諸島に対する中国もそんな感じです。裁判はしないと言っている。
第二次世界大戦後に領土を増やす方法は、いくつかあります。国際司法裁判所の判例になりますが、
1つ目は売買、割譲。お互いの国の了承の元、売って貰って手に入れるという事です。
2つ目は、誰も統治していない土地を先に見つけて、占有すること。見つけた時点で誰かが折れの土地だと言わなければ、自分のものになるのです。
3つ目は、埋め立てで領土が広がる事です。もともと自分の領地で埋め立てで広がる分には仕方ないよね、という事です。しかし、南シナ海とか、色々な国が領有権を主張している所に埋め立てをしていくと、それは問題ですよね。
4つ目は、実効支配し続けることです。これが一番あなどれない。
例えば竹島は、日本と韓国が領有権を主張していまして、歴史的に見ても日本の方が正当性があると考えられますが、竹島を実効支配しているのは韓国なんですね。領土があると、そこに領海が生まれて、他の国はそこに入れませんから、竹島を実効支配してしまえば、その周辺の海域に入ったら打つよ、と脅してその海域を自分のものにすることが出来るのです。第二次世界大戦前であれば、武力で解決だ、と言って、武力を使って竹島から追い出したり、それが火種となって戦争に発展したりすることもあるんでしょうが、今では、可能性はゼロでないにしても、その可能性を避けるようにしている状況であれば実効支配した方が圧倒的に有利になります。口でいくら文句を言っていても、銃を持った人たちが竹島を守っていたらどうにもできないのです。
現代の一番旨いやり方は実効支配する、という事になります。それは中国も分かっていて、尖閣諸島の周りに漁船を近づけて、難破してしまったと尖閣諸島に上陸します。その難破した人たちを守るという名目で、軍隊が上陸して尖閣諸島を実効支配する事が出来れば、領海は自分たちのものになるのです。
これに対抗して、国際世論を味方に付けるという事についても、例えば中国は世界一の経済圏を持った国で、中国と貿易できなくなったら困るので、関係ない国があまりヤーヤー言えない。そういう意味では、航海の自由作戦とか、直接あれはいけないと言うアメリカは偉いなと思います。もちろん、東アジアの安定のために中国をけん制していかなければいけない、日本とかフィリピン、ハワイとかにアメリカ軍がいることがそれはアメリカの国防上のメリットがあるという国益を差し引いてもアメリカだけが頑張っている状況ではあるなと思います。
竹島についても韓国と仲良くしていこうと言う中で、どうしても棚上げになってしまうし、通貨スワップ協定を韓国がやって欲しいなと日本の方が強い立場であっても、竹島まで踏み込むことはなかなか難しいのです。
以上の事より、実効支配したものが勝つ、実効支配は絶対にされてはいけない、という事になります。
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