イギリスEU離脱で、他のEU各国もドミノ倒しで離脱する、は違う

イギリスのEU離脱についての国民投票で離脱派が残留に対してわずかな差で勝利した。この結果を受けて、ベルギーなどが離脱の声が高まっており、ドミノ倒し的に離脱が進むのではないか、という意見もある。しかし私はこの意見には否定的で、イギリスはEUの中でも、経済的な強さはトップを争う力があるから、離脱の選択が出来た。

 

離脱する理由としては、1つは主権の問題でデメリットが出てきていると考える。シリア難民の受け入れをするにしてももう限界で、もともとEUは全会一致でないと決議しないという方針だったが、難民受け入れの割り当てに関しては、全会一致できなかったものの、採決された。結局ドイツフランスなど発起国、強い国が主権を持ち、他の国は、主権を奪われている状態にも懸念がある。

 

いずれにせよ、難民受け入れはもう限界で、北シリアに安全なエリアを作って、そこに戻る、という事が成功しない限り、無限の受け入れを表明しているドイツ以外、パンクして、犯罪率も上がるだろうし、貧乏な国なのに、なぜ難民にばかりお金を使うのか、という国民の突き上げも出てきている、という状況だ。

 

EUからの経済支援と、EU圏内の非関税が強いメリットだと考えると、経済的に弱い国は、難民問題でEUを抜けたいと思ってもなかなか経済が許さないのではなかろうか。ドイツの財政黒字絶対主義については、ドイツ経済が低迷し不況に陥った際には、足を引っ張る大きな要因となるので、そんな経済観念を持った国の声が強いEUは、今はいいけれど、先は不安がよぎる体制であると考える。