ドラクエ1で勇者が竜王に「わしの味方になれば世界の半分をやろう」と言われますが、実際似たようなやり取りが、15世紀末に行われていた、という話になります。
まず、ヨーロッパのイベリア半島、ヨーロッパの一番西南の突き出た半島ですが、ここにカトリックのポルトガルとスペインがありました。両国ともに世界の覇権を争っていて、スペインが派遣したコロンブスが西インド諸島というアメリカの南の島を見つけたり、新大陸の発見を争っていました。
ローマ教皇は、カトリックの総本山なので、カトリックの国同士が争うのは良くない、という事で、地図上で縦に線を引いて東はポルトガル、西はスペインのものにしよう、そうすれば、争わなくて、開拓に集中できる、と約束したのです。1493年のことでした。アメリカ大陸は全てスペイン。南米は、ブラジルの東を除いてスペインのものとなり、開拓を進めていきます。ブラジルは、ポルトガルはアフリカ各地とかアジアですね。インドまで手を伸ばしました。イギリスフランスなどは完全に置いて行かれた感じでした。
地球は丸い、とその頃から考えられていましたから、インドネシア当たりで、香辛料が出てきて、領土問題が出て来ていたので、もう1つ縦に線を引きましょうと、オーストラリアとか北海道辺りを通る所を境界にしてグアムとかハワイがある東をポルトガル、インドやマカオなど西をスペインが優先権を持つことになりました。それをサラゴサ条約と言います。
フィリピンはその条約で言うと、ポルトガルのものですが、インドネシア当たりに比べて、魅力的な資源がなかったので、スペインが開拓してもポルトガルは文句を言いませんでした。しかし、資源は無くても、中国、このころは明の時代ですが、明と貿易する際の交易の場として栄えました。
余談ですが、ポルトガルは、王様が戦死して、次の王様も年配ですぐなくなって、次の王様は、スペインの国王がポルトガルの王位継承を主張して認められることでスペインに併合されました。もともとポルトガルは小さい国で人口も110万人と課しかいないのに、ブラジルの東と、アフリカ、インドなどを守らなくてはいけないのに、人手が足りな過ぎて守れなくなり、植民地をオランダとかに取られていきます。
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