産業革命を起こして、経済を活性化させて先進国になったイギリスですが、成功した要因を整理していければと思います。
要因は大きく分けて3つ、
1、イノベーションを歓迎する社会
2、海外市場の確保
3、経済政策を最優先する方針
この3になります。 イノベーションを歓迎する社会も3つ要因があります。
1517年に宗教改革が起きます。カトリックが腐敗していると、ルターがプロテスタントを起こします。それまでは、上流階級はラテン語で、それ以外の言語は定まっていませんでした。その為宗教も広がりにくかったんですが、この頃に俗語が広がって、一般の人たちの言語が出来てきました。聖書をそれぞれの俗語に訳して大量に印刷して売ることで広がっていったんですね。活発印刷の機械が出来て、大量に印刷が出来るようになったことと、聖書を欲しいと言う人が大量に出た事と、俗語が出てきた、これが合わさったんですね。
また別の話で、イギリスにはもともと木材の資源が少なかったんですが、家を建てるにも、物を燃やすにも木を使っていて足りなくなってきたんですね。輸入も上手くいかなくて、石炭が安いのでそれを使ってもっと安価な材料として使えないか、という要望が出てきます。技術革新が求められたんですね。
また、1665年にペストが流行して多数の死者が出ます。労働者が少なくなって、コストが上がってきて、人が少なくても運営できるような機械が欲しい、という事になりました。
という事で、石炭を使う技術、活発印刷、人が少なくても運営できるシステムをたくさんの人たちが望んだことが、イノベーションを歓迎する社会が出来た、という事になります。
技術開発が成功して絶大な供給力を持っても需要が無ければその事業は衰退します。イギリスは需要を海外市場に求めました。
17世紀に、地中海で経済不況になります。オランダも貿易が上手くいかず伸び悩んでいました。この頃、南米を植民地にしていたんですが、海はヨーロッパのライバル国との争いや、海賊とかがあって通るのが大変だったんですが、フランス海軍をイギリスが負かして、イギリスが海を制することが出来たので、南米はスペインやポルトガルの植民地が多かったんですが、植民地を市場として見ることが出来た、そして使えた、海外市場を確保できた、ということが成功の1因だと考えられます。
スペインとかポルトガルは、金山を見つけて金銀をヨーロッパに持ち帰ることを目的とした人が多かったんです。
そして、経済政策を最優先で来た、という話ですが、国内の体制がおぼつかなくて内戦ばかりしていると経済どころじゃないわけです。フランスは民主主義を勝ち取るのには100年近くかかっていて、17世紀中ごろから末にかけてピューリタン革命と名誉革命という市民革命が起こって、民主議会制度が出来ました。国が安定して、経済を見て、南米やアフリカの植民地を上手く使おう、という事になるんですね。
ということで、産業革命に成功した国の要因について話していきました。
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