奴隷解放が終わっても人種隔離政策、消えない差別意識

1863年に終わった南北戦争で奴隷解放となりました。その後のアフリカ系アメリカ人がなかなか厳しそうだぞ、という話は別で書いていますが、また時が経つと次の壁が出てきました。

 

黒人は、憲法によって自由や参政権(政治に参加する権利)を保障されましたが、長い間黒人を奴隷として使ってきた考え方をいきなり変えられないようで、1880年代以降、南部の州で人種隔離政策が行われるようになりました。交通機関とか公共機関で白人と黒人が一緒に使ってはいけないと禁止したんです。カフェの入り口は白人用と黒人用で分かれているし、電車、バス、ホテル、病院、学校墓地などで黒人白人で分けて使う様になりました。

また、連邦裁判所にこれを訴えても、分離すれども平等、と、人種隔離政策を事実上認める決定を出したんですね。

また、ミシシッピ州では、投票権の事実上の剥奪をしていまして、投票するには、有権者として登録しなければいけないんですが、登録の際に、州憲法の読解や、読み書きテストなどが義務付けられたんですね。これに落ちると投票できない。白人も条件同じじゃん、と思うんですが、白人には抜け道があって落ちても係官で採用されて、登録できるとか、そういう差別があったようです。

そして白人によるリンチが行われます。1889年から1922年まで黒人へのリンチが3436回行われたようです。黒人に対しての差別意識は中々無くならない様です。

2015年の最近のデータでも白人と黒人の所得差は2倍以上あるようで、同じ教育を受けると考えると、給料の高い仕事に就けないとか、アメリカの大学は高い様なので、もともとあまりお金を持っていないと、教育もままならなくて、給料の高い仕事が出来る力が付かないのか、いずれにしても、まだ一定の差別意識はあるように思います。

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