大王が天皇になったきっかけ

天皇がいない古代日本で、その土地を管理する大王がいました。各地で大王が発生して、支配地域を広めていた大王は、中国に使いを送って、日本の大王です、という印を貰ってそれを権威に使っていたのです。漢委奴国王の金印や親魏倭王の金印がそれに当たります。 

昔の中国は紀元前246年に始皇帝が中国を統一して秦としましたが、15年で滅亡していますが、その理由の1つとして、全てを1つのルールで統一しようとして、そのルールに全然合わない部族、民族の圧力があったのです。

次に紀元前202年に中国を統一する漢は、中央集権体制が難しいエリアは、親戚を国王にしてその土地を納めさせましたが、それも出来ない民族に対しては、その民族にその土地を納めさせ、国王としました。国王からは貢物を貰うことで冊封体制、という主従関係を結んだのです。中国からすれば、国王というのは、中国皇帝の部下だったのです。

 それを知らずに金印を貰って喜んで、それを権威にしていましたが、ある時、国王と、皇帝は対等の立場じゃない、と気づいたんですね。日本もちゃんと力があって、中国と対等に渡り合おう、国王だと下になってしまうから、中国の皇帝に対して、こちらは天皇だ、という事で、大王を天皇と呼ぶことになったようです。

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